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その距離が遠すぎるから、無関心さを生む司会さっき曽我部さんが言ってた「今、何かがヤバいみたいだけど、それって何かな?」って質問に対してはどうですか?曽我部僕は「無関心さ」だと思うんですよね。政治に無関心だということは、隣に住む人に対する無関心さと同じだと思うんですよ。都会って「ピンポン」ってインターホンを鳴らしても出ないじゃないですか。僕はわりかし、セールスの人とかを家に上げて、お茶とか出しちゃうんです。それっておかしいよ、と人には言われるんですけど、そういう社会であってほしいな、と思うんですよね。そういう、みんなで生きてるというか、みんなで何か努力しあって助け合って生きてる世の中っていのがなんとなく理想としてあるんだけど。今それからどんどん離れていってる感じがしてて。それが自分以外に対する無関心なんじゃないかな。親が子供に対して無関心になってきているように。 桜井うん。すげぇわかる。 曽我部政治に対する無関心さも、その延長だと思うんだよね。今の「郵政民営化」も詳しく知らないんだけど、そういうことに対しても意識的である方がいいのかな、と僕は思ってる。 寺澤明治以来の日本の政治の流れとして、地方の権力者が自分の土地を繁栄させたいがために国を利用してお金を集める、ということが今までずっと続いてきてるんですよね。それがこのタイミングで「それじゃマズいだろ」っていうのが財政的に明るみに出て。そこで小泉がそういうものを切り離して、じゃあ全部自分たちでやれば、っていうふうに変わってきたから、僕たちも肌身で、「あ、何かマズいな」って感じてきてるような気がしますが。そういう気持ちが高まっていけば、「じゃあ次は何をすればいいのかな」って考えていくような雰囲気ですかね。基本的に人間って、他人のことは考えられないと思うんですよね。島根県の人は東京のことを考えられない、みたいな。この前の宮城県の地震であんまり被害が広がらなかったのは、地域コミュニティが発達してて、「向こう三軒両隣」って意識があるから、有事でもみんな「大丈夫ですか?」って聞いて回ったらしいのね。まあ、宮城県は最近も地震があったから、そういう意識が高かったというのもあるんでしょうけれども。肌身で感じればみんな協力する、っていうひとつの例ですね。もちろん東京みたいにコミュニティが大きすぎると機能しない、っていうのはわかってるんですが。 桜井俺も「無関心さ」がヤバい、っていうのに賛成。郵政が民営化するとどうなるのかって実はよくわかってないんだけど、自分を含めてそういう無関心になびいてる状況がヤバいと思う。 神谷日本は政府が大きすぎるんだよね。だから今、政府を小さくしようとする運動が活発で。政府を小さくすると、相互扶助が大切になるから、隣人同士でまとまっていく方向になるのかな、って。福祉にしても本来はそうすべきで、誰がやってるのかわからないと「早く元気になろう」、「この人に迷惑をかけないようにしよう」っていう意識がなくなっていくから・・・。もともと国家っていうのは地域コミュニティを破壊する傾向にあるんですよね。地方が力を持っちゃうと中央に歯向かうかもしれないから。中央の権力者が「俺が面倒をみてやるよ」って言って、地方の力を削いできた面があると思うんですよ。 |
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寺澤戦後に民主主義と資本主義が入ってきてごっちゃになってる面もあるんですよ。でもお金至上主義なんてダメで、坂本龍一も言ってたんだけど「自分が気持ちよく生きていくには社会に目を向けなければダメ」なんですよ。「俺はわがままなんだ。基本的に自分が好きなようにしか生きたくないんだ。けどそういうふうに生きていく上で、あまりにも社会に関わってるし、社会のことを意識せざるを得ないんだ」って。それがさっき神谷さんが言ったように、中央からの管理に何かしらだまされてるとするなら、怖いですよね。あと、これまでの日本の歴史の中で、例えば農民が自分以外のことを考えたことがあるのか、とも思うんですよね。 桜井考えたかもしれないけど、それが成功したためしがないんだよね。こういったことも、今きちんと民主主義が確立した国の中ではレアケースなんだよ。ほとんどの国は自分たちの力で国を変えた経験があるわけ。フランスもしかり、イギリスもしかり。でも日本だけは民の力で国を大きく変えたことなんてないんだよね。上から与えられた民主主義なんだよ。 寺澤そういった意味で「社会民主主義」なんて言われてますよね。完全な民主主義じゃない、って。 曽我部だから一度変えてみよう、ってことなんだよね。 桜井そうそう!一度「体験」としてさ。そうすることでやっと「ああ、この国は俺たちのものなんだ、日本人のものなんだ」って思えるんだよ。 曽我部そうそう。ほんとに「この国は日本人のものなんだ」って思ってないよ。道路工事とかでもさ、「困るなー」とか「ああ、塗装がきれいになったんだ」ってしか思わないもん。「ほんとにあいつらお金を無駄に使ってんなー」ってぐらいかな、思ったとしても。でもその工事をさせてるのは俺らなんだって、実はそうなんだけど、そういうふうには思わないもんね。そこの距離感が圧倒的にあるもんね。そこを何か自分たちの力で変えるっていう実感が欲しいね。 桜井その距離が遠すぎるから、無関心さを生むんだよ。遠すぎるから自分が何をしても変わんないや、って思って白けて無関心になるんだよ。 曽我部それに対して、1票を投票してさ、でも暖簾(のれん)に腕押し的にコケるって話があったけど、そういう投票行為ってのも、それを縮める行為であるわけ? 桜井そう思うよ。だから今一番政権交代の可能性があるのは民主党でしょ?そこが勝ったら何か変わるっていう実感になると思うんだよね。 神谷まあ大きく変わることってないと思うんですけどね・・・。それにこれは陰謀みたいな話なんですけど、今後の日本の首相が誰になるかって、もうあらかじめ決まってるらしいんですよね。アメリカの差し金で。 曽我部「笑っていいとも!」のテレホンショッキングみたいに?(笑)でもそんなことがまかり通っていいわけ? 桜井それは幻想だと思うよ。それは理解できないな。やっぱり主権は俺たちにあると思うよ。アメリカの言いなりになんてならないよ。 |
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民主主義って何?寺澤自分はシステムエンジニアとしてコンピュータのシステムを作ってるんですけど、システムの構築が成功するのって10あるうちの3つぐらいしかないんですよ。それはなぜかというと、トップが間違ってる場合と、下(作る人)が間違ってる場合があって。これってまさに政治の縮図だと思うんですよ。そこで今コンピュータシステムの流れとしては、システムを一つひとつシンプルに独立させてやること、それとそれらの連携をどうやるか、ってことになってるんです。それを政治にあてはめると、「分離」って話になるわけで。あといまだに「インターネットっていくらで買えるんですか?」ってお客さんもいるぐらい、みんなコンピュータについてよくわかってないんですよ。で、何をやったらわかってくれるのか?「ボタン」がいい例なんですが、ボタンを押したらダイレクトに反応してくれるとわかってもらえるんですよ。そんなふうに、シンプルにわかってもらえるようにするのって、まだまだ浸透してなくて。桜井わかる。日本人にはコンセンサスがないよね。税金とはいかなるものか、って聞かれても答えられないでしょ?民主主義って何?って言われてもきちっと答えられないよね?アメリカ人とかフランス人とかイギリス人だったら小学校3年生でも答えられると思う。 神谷民主主義って言葉じたい、誤訳ですからね。せめて「代議制民主政体」って感じにしないと。英語のデモクラシーの語源はラテン語の「デモクラティア」、「民衆による支配」ってことですからね。 桜井政治のことで一番気になるのは税金のことだと思うんだ。自分たちのお金なんだし。税金っていうのはみんな毎日払ってるわけだからね。 寺澤昔から一揆が起こる最大の理由っていうのがそれで、「年貢をこんなに持っていくなよ」ってことだったんですよね。 桜井その税金を国家がどう使ってるのか、というのが関心になるんだよね。 寺澤その使い方、という話でまた自分のテリトリーに戻すと、さっきの3つしか成功しない、となると、残りの7つはどうしてるか。アメリカはそこで開発を止めるんですよ。そこからまた新しい設計をするんですよ。日本は最後までやっちゃうんですよ。それが実は問題の先送りにつながってるんです。 |
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年金って税金?曽我部年金って払ってる?僕は払ってないんですけど。桜井俺も。年金は別途徴収しないで全部消費税でまかなえばいいと思ってる。いっそ15%ぐらいにして。一元化するってことだね。 寺澤年金には2つの側面があって、自営業の人とサラリーマンです。サラリーマンはもう絶対払うように仕組まれてて。 桜井だから払う、払わないってことにしないで、消費税に一元化するってこと。だって、もし若いうちに金がなくて払えなかった奴は、年をとったら死ねってこと? 佐藤僕はなんとなく払ってますけどね。 神谷僕はまあ、おじいちゃんおばあちゃんがもらってるものだから、払っておこうかみたいな考えです。 曽我部年金って税金? 寺澤預けるって考え方ですよね。 曽我部じゃあ銀行だ。 神谷年金って福祉の話みたいに思われがちですが、実は17世紀の半ばにイタリアで発明されたものなんです。30人集まったらツボの中にお金を入れて埋めておくんですね。で、30年後に集まりましょう、そのときに29人死んでたら1人が全部もらえる、って仕組みで。早く死ぬ奴がいるから、誰かが得するっていう結構冷酷な制度なんですよ。 寺澤今の年金制度の失敗は、そこで生き残ってる奴が多すぎるということと、だから年金を増やそうと運用するわけだけど、それが失敗しちゃってる、っていうことなんですよね。 桜井だからみんなで集めたお金をどうしよう、っていう考えなら、税金と同じだよね。 神谷国が集めた税金の使い道の話には、「お役所は毎年の予算を年度内に使い切らないと、来年は減らされるから無理をしてでも使い切る」って変な仕組みがありますよね。本来はたくさん余らせるのが優秀な考え方じゃないですか。それが逆に「使い切った方が優秀」ってのは感覚としてありえないですよね。 桜井それは「税金とは何か」というコンセンサスがないからなんだよね。俺は税金とは「富の再分配」だと思うんだよ。資本主義社会ってのは放っておくと、金持ちだけが生き残って、貧乏人は野たれ死ぬわけ。その格差を補填してゆくのが税金でしょ。 寺澤だけどそれは大きすぎるテーマで、僕らの投票行動には作用しないような気がします。もっと生活に密着したところで考えると、うちの父親はもう68歳で年金生活なんですけども、お前年金払えよ、って言われてます。なんで?って聞いたら、アメリカにはそういう制度がなくて、民間がそれを代行してるんですって。 桜井じゃあそれに乗っかってない人はどうなるんですか? 神谷キャンピングカー生活ですよね。 曽我部あれってちょっと楽しそうだよね(笑)。 神谷あと、配給制も復活したそうなんですよ。 桜井だったらそれはそれで優れた福祉だよね。あと教会の役目も大きいしね。施しっていう。 寺澤それでうちの父親の話の続きですけど、日本はそれを国がやってますよね、で、その配分の仕方を決めるのは誰?ってことですよね。今投票に行ってない人にそのことを気づかせるためには、どうすればいいのかな、ってことを話し合うべきだと思うんですよ。将来的に「炊き出し」「配給」じゃないと食えなくなるよ、って脅しみたいなのが必要なのかな。 曽我部でも僕らの感覚として、ほんとに将来もらえるのかな、ってのもあるし、ちょこっともらっても生活ってできるのかな、って思ったりするよね。「年老いた自分の姿」が想像できない、ってのもあるし。そんなこんなでいくつかのことが作用してるね。 |
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