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サニーデイ・サービス リミックスアルバム『もっといいね!』/ 曽我部恵一 ニューアルバム『Loveless Love 』リリース決定!!

サニーデイ・サービスのリミックスアルバム『もっといいね!』、曽我部恵一のニューアルバム『Loveless Love』のリリースが決定しました!

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気鋭のアーティストたちがリミックスしためくるめく世界。
サニーデイの新たなる代表作を劇的に進化させたリミックス・アルバム『もっといいね!』完成!


 新ドラマーとして大工原幹雄が加入し、再び3人体制となったサニーデイ・サービスが2020年3月に発表した13枚目のアルバム『いいね!』。

 幅広い層からの熱い支持を受け、バンドの新たなる金字塔となったこのアルバムに加え、先行シングルとしてリリースされた名曲「雨が降りそう」を、現代日本最高のアーティストたちがリミックス。ドラマティックかつ鮮やかに再構築されたサニーデイの世界はまるで周波数を未来に合わせたラジオ・ステーションのよう。シンプルなロックンロール集という趣の『いいね!』は、様々なアーティストたちの愛と遊び心と実験精神を迎え入れ、新しい世界へと旅立つ。これはある意味リミックス・アルバムを超えた、彼らの最新アルバムとも言えよう。


サニーデイ・サービス『もっといいね!』

1. 春の風 Remixed by Hiro "BINGO" Watanabe
2. コンビニのコーヒー Remixed by 田島ハルコ
3. エントロピー・ラブ Remixed by tofubeats
4. 心に雲を持つ少年 Remixed by Mom
5. OH! ブルーベリー Remixed by imai
6. 春の風  Remixed by どついたるねん
7. 雨が降りそう Remixed by Young-G
8. 春の風 Covered by Hi,how are you?
9. ぼくらが光っていられない夜に Remixed by Dreamcastとマーライオン
10. 時間が止まって音楽が始まる Remixed by butaji
11. センチメンタル -V V V- Remix Remixed by CRZKNY
12. 日傘をさして Covered by 曽我部瑚夏
13. 雨が降りそう 2 Many Raindrops Remix Remixed by 岸田繁


ダウンロード・ストリーミング
2020年11月25日配信開始 https://linkco.re/YYTrAGQ7

CD・2LP (*ともに限定プレス)
ツアー初日12月22日より会場限定先行販売開始

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曽我部恵一ニューアルバム『Loveless Love』リリース決定!
12/25より配信開始!

 「曽我部恵一のニューアルバム」という文言に我々は慣れ親しんだルーティンに対しての安堵と、微かなときめきとを同時に抱く。ここに彼が完成させたのは、我々が曽我部恵一に抱くパブリックイメージを丁寧に育みつつも、内側からその殻をも破り羽ばたかせるようにオーセンティックでありながらも革新的な、彼の芸術活動の集大成のような作品である。 

 1972年のジョン・レノンに倣い、2020年のコロナ禍における自分とその周辺の暮らし、そこにある不安と希望を15分の幻想的フォーク・オデュッセイアに落とし込んだ「Sometime In Tokyo City」。この曲が発表されたのが<緊急事態宣言>が東京に出された1ヶ月後の5月。絶賛を持って受け入れられたサニーデイ・サービスの最新作『いいね!』のリリースから約2ヶ月。しかしこの間に全世界はコロナの波に飲み込まれ、我々の暮らしは一変してしまった。曽我部自身の生活や想い、そして彼が暮らす街の情景がどのように変わり、また変わらなかったのか。そんなことたちを綴ったこの曲はコロナ禍の停滞した気分に鮮烈な風を送った。
 そしてその夏にリリースされたふたつの配信シングル。夏の心象風景をシティ感溢れるダンスミュージックに昇華した「永久ミント機関」。2020年8月15日の終戦の日に制作されたトラップ以降のビート表現にメロウな歌が乗る「戦争反対音頭」。一見バラバラに思えるこれらの曲はしかし、「あらゆる音楽性や批評対象をポップスとして鳴らすべき」という彼特有の指向の際立った例でもあった。果たしてこれらの曲がアルバムとしてどのような帰結を見せるのか、否が応にも期待は高まった。 

 そして完成した『Loveless Love』という14の楽曲からなるかたまり。前述の先行シングル曲も収められたが、それらの延長線上にあるとは言い難い。まるで時代を映したかのような渾沌がざわめき、その奥にはシリアスな音楽のみが持つクラシカルな輝きがのぞく。もはやジャンル的な括りは不可能な異形のポップ「Cello Song」から、哀しみの先の虚無的場所で鳴っているような「ハートブレイク」まで。曽我部がこだわり続けるあくまでも「良い曲を書く」という絶対命題を外すことなく緻密に編まれた曲たち。大作ではあるが実験性には傾かない。 
 のべ3年以上にわたる制作期間の中で、いくつもの曲が作られあらゆる方向性が試され、そして壊されていった。その中で自然と音楽性やコンセプチュアルな縛りから自由になり、「個」がゆっくりとあらわになっていった終着点にこの『Loveless Love』は存在する。 
 女優でありシンガーである三浦透子に提供された「ブルーハワイ」や、Eテレ<シャキーン!>のために作られ、番組内では曽我部が様々な屋外へ出向きライブで歌うという演出で話題を呼んだ「どっか」などのアコースティックな側面。対して最後の宇宙(?)旅行というSF的舞台で愛を希求する「Voyage」は4つ打ちのキックが支配する曽我部の愛するハウスミュージックのフォーマットで歌われる。「冬のドライブ」における無国籍なビートやメロディは新鮮な風景を描き出し、作家・桜井鈴茂が作詞し、カーネーションの直枝政広と平賀さち枝が参加した「Yeah Yeah」はフューチュアリスティックな都市型ニューソウルだ。
 あらゆる音楽性を往来しながらも、どの曲もこれまでの曽我部の手癖やアベレージを大きく超えたレベルにある。そしてそれらすべての楽曲を繋ぐ曽我部恵一のボーカル。エモーショナルでシルキーな唯一無二の歌声が、散らばった点を線で結び、無限の夜空に解き放つ。 それはあたかも旅立つ一羽の鳥のように孤独で美しい。

 『Loveless Love』は演奏・録音からミックスまで、大半の部分が曽我部一人の手で行われた。アルバムを象徴する官能的なジャケットは新進気鋭の画家・榎本耕一によるもの。アルバムの隅々まで独自の美学がみなぎる傑作が誕生した。



曽我部恵一
『Loveless Love』

2020年12月25日配信開始

収録曲
1 Cello Song
2 Voyage
3 ただ一度
4 Yeah Yeah
5 冬のドライブ
6 どっか
7 永久ミント機関
8 ブルーハワイ
9 ダンス
10 戦争反対音頭
11 満月ライン
12 天国の南
13 Sometime In Tokyo City
14 ハートブレイク

Written & Produced by 曽我部恵一
(except 「Yeah Yeah」Lyrics Written by 桜井鈴茂)

Guest Musicians
田中貴 Bass on 「Yeah Yeah」、Fuzz Bass on「ただ一度」、Bass & Piano on「ブルーハワイ」
高野勲 Keyboards on 「ただ一度」「永久ミント機関」
オータコージ Drums on 「ただ一度」
加藤雄一郎 Sax on「Yeah Yeah」
横山裕章 Keyboards on 「ただ一度」
平賀さち枝 Chorus on「Yeah Yeah」
直枝政広 Distorted Guitar & Chorus on「Yeah Yeah」

Recorded & Mixed by 曽我部恵一
Mastering Young-G (stillichimiya) at JUUKI Studio
Analog Cutting Engineer 藤得成

Cover Art by 榎本耕一「ギザギザハート」2020
©Koichi Enomoto Courtesy of TARO NASU

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Photo by 池野詩織